神戸のハンドメイドシューズブランド
SHOE&SEWNをご存知でしょうか。

大量生産には出来ない、ディテールにこだわりの詰まった靴。 素朴で懐かしささえ感じるSHOE&SEWNの靴は「履くことで完成させる靴」と言われます。

それは、年月を経ることであなただけの一足に育てて欲しいとの思いが込められています。 長く履いてもらうことを前提としているので、 耐久性があり、流行に流されず、 どんなスタイリングにも馴染む靴であることをコンセプトとして掲げているブランドです。









「靴」 と 「縫う」

綴る 紡ぐ 結う
靴作りにおいて「縫う」という行為はたくさんあります。

革を針で刺し綴り、一つ一つの小片を紡ぎ合わせる事。 刺繍のように一針一針の点を繋ぎ装飾を施す事。 そして縫い合わされた革を靴の礎となる強くしなやかな底革と結い合わせる事。 その全てに「糸」を使います。

一本の糸は細く弱いけれど、 それぞれの糸を絡め縫い綴る事で、 つながりが出来強さを生み出す。 それは靴作りに関わらず、 人と人とのつながりを紡ぎ 繋げていく事も同じではないでしょうか。

その出会いを紹ぐきっかけとして靴が添えられていれば。










SHOE&SEWNが考えるスタイリング

「靴はあくまで脇役です」

これ見よがしのデザインは飽きてしまうし、長く使えない。 でも素材を吟味し丁寧にファクトリーで作り込んだ靴は、ディテールにデザインが宿ります。

デッサン画だけを引くデザイナーには作れない、シンプルな中に生きたデザイン。 それが主役を引き立てるSHOE&SEWNの考える靴のスタイリングです。 名脇役が居ないと主役は引き立ちません。

では主役は?

あなたです。





SHOE&SEWNの靴作りの現場に潜入取材して来ました!

工房は地下室にあって、コツコツとひとつひとつの作業を丁寧に行っておられました。 ちょうど、私たちがオーダーしたStratfordを製作中だったので、 どんな風に靴が出来上がるのか、一緒に流れをみて見ましょう。




たくさんのアッパーが並んだ工房。 パーツを組み合わせた平面的なアッパーは、まるで帽子のよう。





革を水で濡らして柔らかくします。





つま先とカカトに補強材を入れます。





つま先にはベビーパウダーをつけて、最後に靴をラスト(型)から抜きやすくしておきます。





インソールになる革底をラストに敷き、アッパーの革を少しずつ伸ばして、ラスト(木型)に固定していきます。








この「釣り込み」と言う作業は、手作業か機械かで仕上がりに差が出るのだそうで、 均一の力で革を引っ張る機械に比べて、 手作業は場所によって革を引っ張る力加減を変えることが出来るため、 より立体的な仕上がりになると言います。





つま先革の釣り込みが完了したら、カカトをラストに固定するためにピンで固定します。 靴のカカトに付いている穴は、この時に出来るピンの跡です。








ソールには芯材であるシャンクを入れます。





その上にクッション材を張り、機械で平らに調整します。






アウトソールをアッパーを縫い合わせ・・・





ソールの縫付け部分のステッチを革にならすため、手で叩いて滑らかにします。 こうすることで、足を入れた時に足に当たるステッチの凹凸が極力無くなります。





革を重ねたヒールをつけます。重ねたソールを軽くハサミでカットし、その後で機械で綺麗にします。





機械でざっくりと平らにした後、革との接合部分のバリを手作業で削り落とします。








ソールにアッパーと同色の色を塗り、完成です。








森本さんはじめスタッフの方々には、お忙しい中、取材にご協力いただきありがとうございました。これからも、こだわりのある靴作りを続けて下さいね!